【第二種電気工事士】技能試験当日の流れと注意点

電気工事士技能試験は、学科試験に合格した後に行われる実技試験です。長期間の練習を経て迎える試験当日、緊張や不安を抱える方も多いのではないでしょうか。本記事では、技能試験当日の流れを詳しく解説し、試験本番で失敗しないための注意点をお伝えします。

試験の全体像を把握し、しっかり準備して当日に臨むことで、自信を持って実力を発揮できるはずです!

目次

技能試験当日までの準備

受験票の到着確認

技能試験日の約2週間前に、試験申込み時に登録した住所へ受験票が配送されます。

到着していない場合は、未着申出日に電気技術者試験センター電話問い合わせして再発行、それ以降の日にちでは試験日当日に再発行することが可能ですのであせらず対応しましょう。

試験日程の確認

技能試験は試験地によって設定日が異なります。必ず受験票に記載されている試験日時を確認しておきましょう。

2024年度下期 技能試験案内

着席時刻の確認

着席時刻の30分前には会場に到着できるように余裕を持って移動しましょう。

着席時刻試験開始時刻を混同しないように注意しましょう。

着席時刻から試験説明がはじまるので、試験開始時刻前に到着しても試験は受けれません。着席時刻から5分経過すると入室禁止時刻となり試験を受けることができないので注意してください。

持ち物の確認

忘れ物のないように、家を出る前に事前確認しておきましょう。

受験票

もし当日忘れてしまった場合は、あせらず試験会場で再発行してもらいましょう。

腕時計

技能試験は時間配分が重要なので時計は忘れず持参してください。

会場には時計がないこともあります(筆者が受験した時の会場には時計がありませんでした)

スマートウォッチ、置き時計は禁止です。アラーム機能のない腕時計を準備しておきましょう。

作業用工具

直前まで練習していると、工具がポーチから抜けている場合があります。必ず直前に工具の有無をしっかり確認するようにしましょう。試験会場で工具の貸し出しはできません

筆記用具(鉛筆・シャープペン、消しゴム、赤ボールペン)

複線図の作図、完成物の名札の記載に必要になるので忘れず準備しましょう。

顔写真付き身分証明書(運転免許証など)

受験票を紛失してしまった場合の再発行などで確認を求められることがありますので、持参しておきましょう。

手袋

練習で手袋を使用している場合は、本番でも忘れずに持参しましょう。

試験対策ガイドブック

直前までガイドブックを見直しすることで、当日の気持ちも落ち着くので持参しておきましょう。

マスキングテープ

試験時に布尺やゴミ袋を固定するのに使用します。

上着・カイロ(下期試験の場合)

下期試験の場合、技能試験は12月中旬です。試験会場は広く、暖房が行き届かずに寒い会場の場合もありますので、十分に暖を取れるようにしておきましょう。

技能試験当日の流れ

技能試験の当日は、以下のような流れで進行します。

会場の様子

筆者の技能試験受験会場は都内の大学で、300人くらい入るキャンパスルームの一室でした。体感で2%くらいは当日欠席していたと思います。受験生は99%が男性で、年齢層は20−50代までと幅広い印象でした。

会場到着〜着席時刻まで

  • 着席時刻の30分前には会場に到着するようにしましょう。
  • 会場に到着したら、持参物を机に出して確認し、お手洗いは着席時間までに済ませておきましょう。
  • 着席してみるとわかりますが、作業スペースは非常に狭いことが多いです。工具や時計をどこに置くかレイアウトを整えておきましょう。
  • 着席時刻までは、見慣れた試験対策ガイドブックを見て気持ちを落ち着かせるのがオススメです。
  • 事前に布尺をマスキングテープで固定することは禁止されているので、試験開始または試験官からアナウンスがあるまで待ちましょう。
  • 手袋を着用する場合はこの時間に着用しておきます。

着席時刻〜試験開始まで

  • 試験官が試験の注意事項や進行手順を説明します。
  • アナウンスに従って、スマートフォンは電源をOFFにしてカバンにしまいましょう。
  • 問題用紙と段ボール箱に入った支給部材が配布されます。試験開始まで問題用紙を開くことはできませんが、問題用紙が薄いので透けてどの候補問題かくらいはわかることがあります。
  • 試験開始10分前になると支給部材の確認をするようにアナウンスがあるので、段ボールを破いて不足がないかを確認します。
  • 練習用部材とは、器具のメーカーや形状が異なる場合もありますが、施工方法は大きく変わらないので落ち着いて確認しましょう。
  • 作業スペースが狭いので、確認したら器具は段ボールに戻して、施工の際にひとつずつ取り出すのがオススメです。

試験と時間配分

当日は下記のイメージで40分の試験時間を配分するのがオススメです。

  1. 布尺とゴミ袋の固定(1分)
  2. 複線図の作図(4分)
  3. 器具の接続(20分)
  4. 電線の接続(10分)
  5. 名札取付け・見直し(5分)

布尺とゴミ袋の固定(1分)

持参した布尺と支給されるゴミ袋をマスキングテープで机に固定します。

複線図の作図(4分)

複線図は問題用紙の空きスペースが十分あるのでそこに書きましょう。作業板に書いてもOKだとアナウンスがありますが、持ち帰りできる問題用紙に書く方がオススメです。

器具の接続(20分)

複線図通りにケーブルを切断・芯線被覆を外す → 器具に取り付け、を繰り返します。作業スペースが狭いので、器具は施工の際にひとつずつ段ボールから取り出すのがオススメです。

電線の接続(10分)

電線の仮留め・接続をします。リングスリーブと差し込みコネクタを間違えないようにしましょう。リングスリーブの圧着マークミスにも注意してください。

名札取付け・見直し(5分)

作品に氏名を記入した名札を取り付けます。取り付ける場所はどこでも構いません。

リングスリーブ圧着マークミスがないかや末端処理のミスがないかなど最終確認しましょう。

試験終了

  • 試験時間が終了したら、作業をやめて試験管の指示に従います。ゴミ屑が机に残っていても問題ありません。
  • 筆者が受験した会場では、周囲を見ると2割くらいの方が作業途中で時間切れとなっているようでした。時間内に作業完了できるように、時間を測って十分に練習しておきましょう。

試験当日の留意事項

追加でもらえる備品

ランプレセプタクルのネジ、リングスリーブ、差込型コネクタは足りなければ追加でもらうことができます(会場でアナウンスがあります)

電線を切り損じでも大丈夫

電線を間違えて切りすぎてしまったらリカバリできないのか?

安心してください。電線長さは施工条件の寸法の50%までは許容範囲です。

筆者は緊張から試験本番で白単線を間違えて100mmも被覆を剥いてしまいました(本来は10mmなので明らかに剥きすぎです)

施工条件の長さには大きく足りなくなってしまい、試験中に愕然としたのを覚えています(この時は電線長さの許容範囲について知りませんでした)

電線が施工条件より10cmほど短くなりましたが、なんとか完成させることができ問題なく合格できました。

こうしてみると、電線の長さはそこまで正確に切る必要はないことがわかります。多少の誤差は全く問題ないので、長さを正確に切ろうとして時間をかけすぎないように注意しましょう。

試験後の流れ

合否確認

試験結果速報は、技能試験の約1ヶ月後に電気技術士試験センターのWebサイトで受験番号で検索して確認ができるようになります。

その後、合格通知書が登録した住所に送付されます。

電気工事士免許の申請

合格通知書が届いたら、各都道府県の免許窓口に免許申請をします。申請窓口は各都道府県で異なります。

技能試験の試験会場で免許申請用紙が配られるので持ち帰って保管しておきましょう。

試験合格のみでは第二種電気工事士としての施工工事はできないので注意してください。

免許申請後、都道府県によって異なりますが約1ヶ月で免許証が届きます免許証が届くと晴れて電気工事士を名乗れます!

免許申請に必要な費用はこちらの記事に記載しています。

まとめ

第二種電気工事士技能試験の当日は、時間配分と落ち着いて作業することが成功の鍵です。試験の流れをしっかり把握し、必要な持ち物や注意点を確認しておけば、緊張やミスを最小限に抑えることができます。

試験当日は、自分の練習の成果を信じて、冷静に作業に取り組みましょう。あなたの合格を心から応援しています!

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この記事を書いた人

電気工事総合メディアのエレワークを運営するELEWORK編集部です!電気工事に携わるプロフェッショナル向けに、最新の業界動向や仕事に役立つ知識、日常業務を効率化するヒントなど、ここでしか読めない特別な記事をお届けします。電気工事業界の未来を共に作り上げるため、情報発信していきます!

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