【第二種電気工事士】資格取得に必要な期間と最短合格法

電気工事士は、現代社会の基盤を支える重要な職業であり、国家資格の取得が必要です。しかし、「資格取得までにどのくらいの期間がかかるのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

特に未経験者や仕事と両立して勉強を進める方にとって、効率よく資格を取得する方法は大きな関心事です。

この記事では、第二種電気工事士資格の取得に必要な期間の目安や、最短で合格するためのポイントについて詳しく解説します。

目次

電気工事士資格の概要

電気工事士には、「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」の2種類の資格があります。一般的に、まずは第二種電気工事士を取得することが推奨されます。以下は、第二種電気工事士資格に関する基本情報です。

  • 学科試験:電気理論や配線図、電気機器などの基礎知識が問われる。
  • 技能試験:配線作業や工具の取り扱いなど、実技能力が問われる。

この2つの試験に合格することで資格を取得できます。なお、学科試験の合格率は60%程度、技能試験の合格率は70%程度です。

資格取得までのスケジュール例

以下は、第二種電気工事士の試験申し込みから免許受領までのスケジュール例です。試験申し込みから試験に合格し、実際に手元に免許が届くまでに約半年かかることになります。

試験申込

第二種電気工事士の試験は上期と下期の年2回開催されます。上期は3月中旬〜4月初旬、下期は9月中旬〜10月初旬が申し込み期間です。

試験申込は一般財団法人 電気技術者試験センターへ行います。インターネット申し込みは9,300円(非課税)です。

学科試験(CBT)

学科試験は2パターンあり、一斉に会場で問題用紙が配られる筆記試験と、個々人が最寄りのテストセンターでPC画面操作するCBT方式が選択できます。

CBT方式は試験日時が詳細に選択でき、試験終了後に試験結果がその場でわかります。通常はCBT方式がおすすめです。

技能試験

学科試験に合格した人だけが技能試験に進みます。

技能試験は上期は7月中旬、下期は12月中旬に設定されます。試験前に登録した住所に受験票が届き、会場や試験日時などの詳細が記載されています。

合格通知

技能試験に見事合格した場合、速報が 電気技術者試験センターのWEBで受験番号を入力して確認できます。上期は8月下旬、下期は1月下旬に登録住所に合格通知が届きます。

免許申請免許受領

試験に合格しただけでは、まだ電気工事士を名乗れません。免許を申請し、手元に免許証が届いてから電気工事の施工ができるようになるので、合格通知が届いたらすぐに免許申請をしましょう。

免許申請は、試験に合格した都道府県の免許申請窓口で行います。免許申請書は、技能試験受験会場で各都道府県のものが配られるので大切に保管しておきましょう。

申請手数料5,300円、合格通知、免許申請書、顔写真、免許証を返送する返信用封筒などを申請時に提出します。

免許申請から手元に免許証が届くまでの日数は都道府県によって様々ですが、約1ヶ月程度を見ておけばよいでしょう。試験合格に有効期限はないので、いつでも申請できます。

第二種電気工事士試験の勉強法

筆者は未経験から学科試験1ヶ月、技能試験1ヶ月の勉強期間で、仕事をしながら第二種電気工事士の試験に一発合格することができました。

毎日の勉強時間は人によって異なりますが、1日30分〜1時間ほど勉強できる場合は、学科試験1〜2ヶ月、技能試験1〜1.5ヶ月程度と見ておけば大丈夫だと思います。

ここでは学科試験と技能試験の勉強方法について紹介します。

学科試験の勉強法

筆者は下記のようなステップで勉強しました。

  1. テキストをざっと読んで全体像を理解する(1週間)
  2. テキストを読みながら問題を解く(2週間)
  3. ひたすら過去問を解く(1週間)

勉強期間は1ヶ月間、平日休日平均して毎日1時間程度です。

おすすめのテキストは「ぜんぶ絵で見て覚える 第2種電気工事士筆記試験すい〜っと合格」です。図が多くて解説がわかりやすく、カテゴリごとの問題集と数年分の過去問も付属されているので、他に問題集を購入することなくこれ1冊で十分でした。

未経験の方は最初は慣れない単語でとっつきにくいと思いますが、学科試験は過去問と類似問題が多く出題されるため、しっかりと試験対策をすれば必ず合格点に届きます

学科試験対策については、こちらの記事に詳しく記載しているので参考にしてください。

技能試験の勉強法

技能試験は下記のようなステップで勉強しました。

  1. 13種類の候補問題の複線図をマスターする(1週間)
  2. 動画を見ながら1周目の施工練習(2週間)
  3. 時間を計り2周目の施工練習(1週間)

筆者は勉強・練習期間は1ヶ月間、平均して毎日1.5時間程度で技能試験を合格できました。

技能試験は候補問題がわかっているので、何度も繰り返して練習をしておけば試験本番でも余裕を持って取り組めます。

オススメの工具や技能試験対策については、こちらの記事で紹介しています。

第二種電気工事士試験の勉強のコツ

1. 計画的な勉強スケジュールを立てる

試験日から逆算して計画を立て、少しずつ進めましょう。特に学科試験は1〜2ヶ月前から対策を始めるのが理想です。仕事をしながら受験する場合は、平日どれだけ勉強時間がとれるかは人によって差があるので、自分なりのスケジュールを立てましょう。

2. 短期決戦で勝負する

未経験の方は学科試験は2ヶ月くらいの勉強期間を見ておいた方が余裕を持って試験に臨めると思います。

一方で、3ヶ月以上で設定すると逆に長すぎて集中力が続かなかったり、前に覚えた記憶が薄れてしまうと感じました。短期決戦と割り切って、1−2ヶ月間集中して取り組むのがおすすめです

3. モチベーションを維持する

試験勉強が辛くなったときは、資格取得後のメリットを思い出してください。例えば、「手に職がつく」「収入アップが見込める」など、資格取得後の未来を想像することでモチベーションを保てます。

Twitter(X)で同じ試験の受験生が勉強している様子を見るのも効果的でした。「みんなこれだけ頑張ってるから自分もやらなくては」という気持ちにさせてくれます。

第二種電気工事士を取得するメリット

第二種電気工事士の資格はそこまで難易度の高い資格ではありませんが、取得することで多くのメリットが得られます。数ある国家資格の中でも非常にコスパの良い資格です

メリットの例をいくつかを紹介します。

キャリアアップと収入アップ

第二種電気工事士資格を取得すると、一般家庭や小規模施設の電気設備工事ができるようになります。この資格は、電気工事の分野で就職や転職を有利に進める際の強力な武器となります。

また、多くの企業では資格手当が支給されるため、収入の向上も期待できます。

独立や起業が可能

第二種電気工事士は、将来的に独立して電気工事業を始めるための基礎資格となります。小規模の修理から設備設置工事まで幅広く対応できるため、自分のペースで仕事を進められる自由な働き方が可能です。

生活の中で活かせる実用性

資格取得に伴い、電気の仕組みや配線方法などの知識とスキルが身につきます。これにより、自宅や知人の簡単な電気工事や修理を安全かつ正確に行うことができ、日常生活でも役立てられます。

まとめ

第二種電気工事士資格の取得にかかる期間は、試験申し込みから試験に合格し、実際に手元に免許が届くまでに約半年かかることになります。全体スケジュールを意識して、学習計画を立てることが重要です。

この記事で紹介したスケジュール例や勉強のポイントを参考に、資格取得に向けて準備を進めてください。電気工事士としての第一歩を踏み出し、安定したキャリアを築きましょう!

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この記事を書いた人

電気工事総合メディアのエレワークを運営するELEWORK編集部です!電気工事に携わるプロフェッショナル向けに、最新の業界動向や仕事に役立つ知識、日常業務を効率化するヒントなど、ここでしか読めない特別な記事をお届けします。電気工事業界の未来を共に作り上げるため、情報発信していきます!

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